傷に触れられて
いるというのに
傷を舐められて
るというのに
まったく痛くない
心地よい感触
暖かい温もり
「なっ……
なにしたんですかっ?」
「舐めた?」
猫は首を傾げた。
それくらい見て
わかる。
聞きたいのは
なんで傷を舐めたのか
舐められてる
傷が痛くないのは
「なんで……」
アリスは自分の
膝を見て驚いた。
傷がない。
痛々しかった傷が
なくなっていた。
猫はぺろっと
舌を出す。
「お近づきの証」
「治してくれたんですか?」
アリスは膝を
触ってみる。
痛くない。
傷は治ったのだ。
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