傷む彼女と、痛まない僕。



 大ちゃんに色んな事を教えてもらって、今日の部活は終了。

 部室で着替えをしていると、

 「北川ー。 部活、どう?? やってけそう??」

 すこぶる優しい小山くんが、着替えをする前に僕の傍に駆け寄り、今日の感想を求めた。

 「うん。 凄く楽しかった。 ありがとう、小山くん」

 素直な気持ちを述べると、

 「何のありがとうだよー」

 と小山くんが照れくさそうに笑った。

 「バスケ部に誘ってくれて、心配してくれて、気に掛けてくれての諸々の『ありがとう』」

 「やーめーろーよー!! 別にたいした事してねぇのにー」

 MAX大照れの小山くん。 何この愛くるしい生き物。

 「・・・てゆーか、北川。 なんか大ちゃんとイイカンジに見えましたが??」

 照れていたかと思えば、急にニヤつきだした小山くん。 何この面白い生き物。