傷む彼女と、痛まない僕。


 だけど、振られておいてしつこいけれど、吉野さんが僕を振る理由に納得が出来なかった。

 「・・・僕だって、薬学を勉強出来て薬剤師として働けるなら、都会の中心でも海を挟んだ離島でもどこでもいいよ。 吉野さんのいるところに僕も行きたい・・・って言ったら気持ち悪い?? 振るにもそんな断り方しないでよ。 『好きじゃない。 付き合えない』ってはっきり言って欲しい」

 諦め悪く吉野さんに迫る僕は、さすがに気持ち悪いかもしれない。 でも・・・。

 「粘りますね。 北川くん」

 吉野さんが困り顔で笑った。

 「だって、僕の初恋だから」

 簡単に諦めがつくはずがなかった。