傷む彼女と、痛まない僕。




 家を出て、吉野さんの隣をテクテク歩く。

 「・・・吉野さん。 バイトって、どっちの??」

 やっぱりコンパニオンのシゴトには行って欲しくなくて、自分にそれを咎める権利もないというのに尋ねてみる。

 「ファミレスの方。 てゆーか、コンパニオンはもうやらない。 本田さんに『年齢を誤魔化し、法を欺いて仕事をしている人間の弁護はしない』って怒られたから。 あーあ。 北川くんがついて来ちゃうと、バイト先バレちゃうじゃん。 冷やかしに来たりしたら絶交だからね、北川くん」

 吉野さんが頬っぺたを膨らませた。

 「真面目に働く人をからかうわけないでしょ。 ・・・でも良かった。 コンパニオン辞めてくれて」

 素直な気持ちをポロっと出すと、

 「なんで??」

 吉野さんに軽く拾われてしまった。

 ・・・なんでって。


 ・・・今、言ってしまおうか。