傷む彼女と、痛まない僕。


 パトカーに乗り、病院に運ばれると、2人で怪我の手当てを受けた。

 僕の傷などたいした事がなかった為、消毒液を塗られてガーゼ貼られて、ハイおしまい。

 だけど、傷だらけの吉野さんはそういうわけにもいかなくて、骨が折れていないかなどを調べる事に。

 吉野さんの治療が終わるのを待合室で待っていると、

 「怪我、大丈夫なの!!?」

 慌てた様子の母親が小走りで僕の傍にやって来た。

 親に心配かけたくなくて、出来れば呼びたくなかったのだけれど、僕も吉野さん同様、『身元の引受人が必要』と警察官に言われた為、しぶしぶ母親に電話をした。

 の、だが、

 「だからあの子には関わるなって言ったんだ」

 何故か父親もついて来ていた。

 こんな時、『あぁ、やっぱり僕は病人なんだな』と思い知らされる。 ちょっと傷を作っただけで大袈裟に心配されて、両親が揃ってしまう。

 そして、僕が守りたいと思っている、大切な人から引き離そうとさせられてしまう。