穏やかな春の日。


わたし、如月奈々は桐崎高校に入学しました。


「おっはよ〜奈々!
今日もいちだんと可愛いね〜!」


「おはよう
もぅ〜
相変わらず梓は元気だね〜」


今わたしにしゃべりかけてきた子が私の大親友の小川梓。
目がクリクリしてて、ショートカットがちょー似合う子なんだよ!


「だいたい梓は大げさなんだよ!
私のどこが可愛いんだかさっぱりわか んないよ!」


「奈々はもうちょっと自分のことを知っ た方がいいって!
男子なんか入学直後から奈々にメロメ ロだよ!
奈々はさ、その大きな目、長いまつ毛 、綺麗な茶色い長い髪、どれをとってもち ょー可愛いんだから〜」