翔がそこまで考えててくれたなんて気づかなかった。


「翔の気持ちは嬉しい…
私が翔を好きになったのはね、そういう翔のお節介すぎる性格だから…
でも、翔は間違ってるよ。
私は翔から離れたほうが辛い…
だいたい、翔が死ぬなんて誰が決めたの?
そんなの誰も決めてないでしょ?」


私は自分が嫌になった。


思い起こせば今までに翔が病気だと気づける場面はたくさんあったはず…


なのに気づけなかった…


彼女失格だね。


「ねぇ、翔。
保健室の先生を山ちゃんと呼んだこと、付き合う前に大学病院からでてきたこと、部活にでてなかったこと、全部病気だったから?」



「あぁ、保健室は脳腫瘍で頭が痛くなるときに休ませてもらっていたし、大学病院は俺の通院している病院だし、部活を休んでいたのは大学病院に行っていたからだ。」