またいつものように体育館に行った。



また翔はいなかった。



「翔はまた部活に来てないんですか?」



「翔はもう、部活には来ない……



翔はバスケ部をやめた……



退部したんだ……」





「えっ?
………私……そんなこと…聞いてません……」




「俺らも本当は翔から口止めされている……」



私は意味が分からなかった。


いや、現実を受け止めたくなかった。


あんなにバスケが大好きな翔に限ってバスケ部をやめるわけがない!


そう思った。