「やめてよ、もう死んじゃうみたいな言葉。」




「奈々、これが別れだ。自分の体のことは自分が一番良くわかってる。俺がこの世界からいなくなったら机の引き出しにはいってる手紙を見て欲しい。」




私は泣きながら頷いた。



その時、先生が病室に入ってきた。




「先生、俺もう長くないきがするんです。だから、最期の時間は奈々と二人で過ごしたい。これがさいごのお願いです。」




「そうですか。貴方はこれまで治療に耐えてきた。貴方がそう望むのならそうしましょう。翔さん、今までよく頑張りましたね。」




翔は静かに微笑んだ。




翔と私は二人でベットに座った。




私はこんな時なんと話していいかわからなかった。




「奈々、今まで本当にありがとな。俺、本当は弱いんだ。自分が病気だって知ってちょー怖かった。でも、奈々がそばにいてくれたから辛い治療も乗り越えられた。俺のことは思い出にしてくれ。奈々が前に進むために。」




翔はやっぱりすごい



こんな時でも私のことを考えている




「わかった。」



私はそう泣きながら言った。



翔が望むのならそうしよう、そう思った。