海莉は…
父が軽視長官である事。
母が華道の安曇流師範と言う事。
兄が弁護士だと言う事。
弟が医大生だと言う事。
まで話してしまった
父の職業は伏せておかなくてはいけないのに…
アイツが…
『由良?あのさ…愛莉さんと海莉ちゃんのお父さんの職業は黙ってて欲しいんだけど…』
とアイツが言った。
「解ってるよ!そんな事くらい。」
と饗庭さんが返事を返して来た。
その返事を訊いて私は安心した。
私達の身の安全を確保する為に公には出来ない身分だから…
過去、公にした事で誘拐や殺人などが多発した為に政府が公表を禁じたから…
だから私達は普通に生活が出来てる。
父は車での送り迎えはあるけど玄関からはけっして出ない…
いつも裏口から…
だから私達は父の仕事の内容は話せない話しちゃいけないのに…
海莉ったら…
弁護士さんだと解ると直ぐにこれなんだから…
ほんとに困った妹なんだよ…
兄が弁護士だからと言って直ぐに話をする海莉には本当に困ったもんだよ…
はぁ~
溜め息を吐くと…


