嫌なアイツ





9時なり由良さんが事務所へ行く準備を始めると…


何故か?

兄と翔も準備を始め3人が一緒に出掛けてしまった。



変なの?

私がそう思ってると母が私に着替える準備をしなさい。
と言って来たので私はシャワーを浴び服を着替えた。


薄いピンクのワンピース…

桜色をした私のお気にのワンピース。



母は私を観て…



〔愛莉は肌が白いから似合うわね。きっと翔君も見惚れてしまうわよ!〕


母の言葉に頬を染める私…


〔翔君が本当に無事帰って来て良かったわね。私も正直ホッとしたわよ。〕


母の本心だろう…



私は親不孝者の娘だから…

我儘勝手、身勝手に動いてたから…

父や母がどれだけ心配してたのか?
どれだけ心を痛めてたのか?

私は知ろうともしなかった。


でも父と母の愛情の大きさに私はいつも見守られ支えられてた事を改めて実感させられた。


そして父や母だけでは無く翔達や田村さん達にまで私は愛情を注がれ支えられて来てた事を改めて痛感した。



本当に親不孝者のどうしょうもない私…



〔愛莉?支度が出来たのなら行くわよ!早く下に降りて来なさいよ!〕


母の声に我に返った私。