嫌なアイツ





私の疑問は10時から始まる由良さんが開業した事務所で謎が解けた。



朝食を食べ終わると父は仕事に出掛けると言ったので玄関まで久し振りに見送りに行くと父は私の頭を撫で愛莉、仕事に行って来るよ!と笑顔でいい父は出掛けて行った。


そんな父に私は行ってらっしゃい!と笑顔で返事を返した。



その姿を母と田村さんが涙を流しそして喜んでた。


涙の意味が解らない私は母と田村さんに聞く事にした。


母は父がずっと私の事を気に掛け翔の捜索が打ち切りに成っても一人で捜す!と言ってくれてたと母から聞いた。


田村さんは父が毎朝神社に行き翔が帰って来る様にお願いしに行ってた事を話してくれた。



私は全く知らない話だった。

父が私の為にそこまでしてくれてたなんて事…



私が泣きそうな顔をしてたんだと思う…



『お義母さん。田村さん。有り難う御座います。お義父さんには僕の方から改めてちゃんと話をしたいのでお義父さんの気持ちは無駄にしませんよ。』


翔は私を抱き締めて母と田村さんに向かって言った。



母と田村さんは翔の言葉を聞いてまた泣いてしまった…



海莉が泣き虫なのは母に似たんだな…


私はそう思った。