嫌なアイツ





かっ…

かっ…

かける…



私の目から大粒の涙が零れた。


翔が私の涙を観て



『愛莉の涙が太陽の光に屈折して綺麗な真珠の様に見える。俺はもう愛莉お前を離さない。離す気は全く無いから…。俺と…こんな俺だけど愛莉?俺と結婚して下さい!俺の奥さんに成って下さい!』


翔の二度のプロポーズ…


実際は三回なんだけど…



私は翔に自分からキスをした。

そして…

お願いします。と…



唇が離れる瞬間、翔にまたキスをされ後頭部と腰をしっかり持たれ身動きが取れない状態のまま日の光に照らされて私達は誓いのキスを何度も交わした。



太陽はのぼりきってしまった。



【愛莉ちゃん。良かったよぉ~!!】


海莉の情けない声が聞こえ振り向くと…



帰った筈の海莉と由良さんが立ってた。


由良さんはバツの悪そうな顔をしたけど直ぐに笑顔に戻りそして海莉は泣きじゃくり…

海莉の目から大洪水の雨が降って止めるのにもう大変で一苦労だった。



「翔。ちゃんと約束は果たせたな。今度こそ愛莉ちゃんを大切に幸せにするんだぞ!」


由良さんは翔の肩に腕を回し笑顔で翔に言ってた。