二人で手を繋いだまま東の水平線を黙ってずっと眺めた。
カイザーもジュリアもお座りをしじっとしてた。
段々、回りに掛かってた雲が取れ始め雲は無くなり辺りの空がオレンジや朱色に染まり始め海の色も同じ色に染まり始めた…
『愛莉。いよいよ日が昇って来るよ。今度こそ二人で幸せに成ろうな。誰にも負けない羨ましがられる幸せな家庭を二人で築こうな!』
翔が言った瞬間…
一筋の光が私達二人に向かって差し込んで来た。
太陽が顔を少し出したんだ…
光を浴びながら地平線を二人でずっと眺め辺りが紅くそしてオレンジに輝き空と海は太陽が顔を少しずつ出す度に朱みを増し鏡の様に幻想的な世界を醸し出していた。
太陽が1/3くらい顔を出した所で翔は私の方を向き…
『愛莉。これから何があって俺達が離れる事は絶対にない。俺は愛莉…お前を愛してる。俺がお爺ちゃんに成ってもこうやって愛莉…。お前と一生、手を繋いで一緒に居たい。そう想えるのは愛莉お前だけなんだよ。』
翔は言った。そして続いて…
『愛莉…。随分、待たせてしまったけど結婚しょう。俺達やっぱり二人で一人なんだよ。どちらが欠けてもいけない存在なんだ…。』


