嫌なアイツ





日の出にまでまだ随分と時間があった。



翔は空を観て指差した。



『愛莉!あれ!天の川じゃねぇ~の?』


翔の声に下を向いてた私が顔を上げ空を見上げると…


ほんとだ…


そう答えると。



『随分前に行ったプラネタで言ってたよな!七夕じゃ無くても広い場所で塵や埃が無い空気の澄んだ綺麗な時になら七夕じゃ無くても天の川は観る事が出来るって!』


翔は2年も前の話を想い出し私に言った



確かに七夕じゃ無くても観る事は可能だと思うけど…


こんなに綺麗に観えるなんて有り得ないよ!!



空を観察するのが大好きな私は奇跡とも言える天の川を翔と二人で観る事が出来た事に感動してしまった。



『愛莉?』


翔に呼ばれ返事をして翔の顔を観た私に



『この天翔(アマカケル)星空に俺は誓う!』


翔は空を見上げ…



『俺はこの天翔星空に誓う!二度も愛莉を離さない!愛莉の側に一生いる!絶対に哀しませたり泣かせたりしない!俺が絶対に愛莉を幸せにしてやる!』


翔は涙の出そうな…


私はもう泣いてた…



翔は私の両頬に自分の両手を添え親指で器用に私の涙を飛ばしキスをした。