嫌なアイツ





「愛莉ちゃんはセンスがいいね!ちゃんと空間のバランスを考えて額を飾ってるよ。」


翼さんは私を褒めながらリビングに入って行った。



私はそのままキッチンに向かい焼いたケーキと煎れたてのコーヒーをトレーに乗せリビングへ向かいテーブルの上に焼いたケーキの皿とナイフを置き翼さんの前にコーヒーを煎れたカップとケーキ皿とフォークを置いた。


翼さんはケーキ皿とフォークを観て…



「愛莉ちゃん?ケーキ皿とナイフは使わないからいらないんだけど?」


翼さんは私を観て言った。



????????

首を傾げると…



「愛莉ちゃんが焼いたケーキは僕が全部頂きます。愛莉ちゃんは僕が買って来たケーキを出して食べてね!」


翼さんはWinkをして私に言った。



はい?

ケーキを全部一人で食べるの?!

私が驚いた顔で翼さんに言うと翼さんは私の焼いたケーキを食べるのは初めてで甘い物が好きだから一人で無くなってしまう…

そう言った。



私はナイフとケーキ皿をトレーに乗せそしてキッチンに行き冷蔵庫の中から翼さんが買って来た箱を出し蓋を開け一番美味しそうなケーキを選びお皿に乗せまたリビングに戻った。