実家に帰って来たのはいいんだけど…

海莉がまだ家に居るんだよな…

由良がぼやいてた…


「愛莉ちゃんから海莉に家に帰って来る様に言って!結婚して籍を入れた意味がない!海莉は饗庭海莉に成ったのに安曇の家に居るなんて俺は一人で寂しいんだけど…」


由良から毎日の様に電話やメールでぼやかれまくり…

仕方が無いので私が海莉に話すと…



【お産の時にここへ帰って来るんだから別に居てもいいじゃない。いつまで経っても五月蠅いな由良も…】


海莉が由良さんに対して言った言葉…


海莉…


私は由良の事を思い海莉に…


あんたはもう安曇家から饗庭家に嫁いだ子なんだら少しは饗庭家に馴染む努力をしたらどうなの?

そう言うと…



【………………。】


黙った。



とにかく由良の事もちゃんと考えてあげてね!と言い部屋から出る私。

まったく世話のやける妹と義弟だ…

溜め息を吐きながら自分の部屋に戻り仕事に行く用意をし荷物を持ち螺旋階段を降りて玄関で靴を履き田村さん達に行って来ます!と声を掛け出掛ける。


これが長野から帰って来た私の毎日の日課に成ってる。


店に着き開店準備を済ませ営業が始まるまで一休み…