『愛莉?また何か悩み事なの?愛莉が空や星や月を観てる時は絶対によからぬ事で悩んで考えてる時だからね。』
翔は私を後ろから抱き締めながら言った
この人はどこまで私を観て観察して理解してるんだろう…
私の事を一番に理解してくれて…
私の事を一番に想ってくれて…
私は翔に聞いた。
海莉の事を話した。海莉が本当は絵描きさんに成りたかった事を…
それを母に反対され相談を受けてた私が無視した事を…
母に何も言わなかった私の事を…
『愛莉?例え過去にそんな事があったとしても愛莉と海莉ちゃんは双子の姉妹で誰よりも絆は強いんだよ。俺や由良なんか愛莉と海莉ちゃんの間に入りたくても入れない…二人だけの絆がそこにはあるから…でも過去に例えそう言う事があったとしても過去の海莉ちゃんは過去でしかない。今の海莉ちゃんは由良と出逢い知り合い夫婦に成った。由良に逢わせてくれたのは愛莉だって披露宴でも言ってただろう?だから海莉ちゃんは愛莉を嫌いじゃ無くてむしろその逆だと俺は思うよ。』
翔は私にそう言った
『愛莉が海莉ちゃんを想う以上に海莉ちゃんは愛莉の事を観て想ってるよ。』


