私の分まで…
幸せに成ってね…
私は海莉を抱き締めながらそう呟いた。
母と弟が部屋に入って来た。
泣いてる海莉を母が観て…
〔愛莉!あんたはまた海莉を泣かす!!ダメじゃないの!〕
母の大きな声が部屋中を響いた。
係りのおばさんが母に事の経緯を話し私は誤解を解かれたけど…
人聞きの悪い言われ方をする私の性格って一体なに?
私はそう思ってしまった。
母と交代して私は弟と二人で部屋の外に出た。
弟は安曇家と書かれた部屋へ入って行き私は何故か?部屋には行かずエレベーターに乗り屋上へと来た。
このホテルは屋上が開放されてて癒しの空間みたいに鉢花達が屋上を華やかにしてくれてるのを私は知ってたから…
これを創りあげたのは私本人だから…
ベンチに座り風を感じ空を見上げてた。
真っ青な空…
綺麗…
私は飽きる事なく空を眺めた。
時間までに部屋に戻れば良かったから…
空は真っ青。
大好きな植木達に囲まれて…
考えるのは翔の事…
空を見上げながら目から涙が零れた。
拭く事もせず…
空を見上げ呟く言葉は翔の名前だけ…
翔の名前だけ…


