嫌なアイツ





『これすげぇ~!』

と私が創ったブーケを観て感動してくれた。

これは式用に用意したブーケなんだ!

って説明すると…



『じゃ今、創ってるのは?』



これは写真用として別に創るの。
それからトスブーケ用と全部で3つ…


と答えると…



『海莉ちゃん…。幸せ者だね…。こんなにして貰えて…』


何故か?
哀しい淋しい様な目をして話した翔…


どうしたのかな?


そう思いながらも私は写真用のブーケと饗庭さんが付ける花を創ってた。



『あのさ…』


翔が話し掛けて来たので私は手を休めず返事だけを返すと…


『俺と付き合ってくんないかな?』


翔のその言葉に私は手を止め…


それは無理…


と答えた。



何で?と訊く翔に私は好きな人が…
大切な人が居るから付き合えない…

そう答えた。



そいつ誰なの?

と訊かれたけど…


遠い所に居て…
もしかしたら二度と逢えないかもしれない…でも私は必ず逢える…
そう信じてるから…


と翔の顔を見て真剣な顔で私は答えた。


翔は黙ったまま…


これが本当の私の気持ち…
強がりじゃない…

翔を思う気持ち…