嫌なアイツ






お風呂場に案内された私は服を脱ぎ下着姿に成った。

その時、急に扉が開いて翔が無言で入って来た…


私はびっくりして咄嗟に両腕で自分の身体を隠したけど…

既に遅くそのまま翔に抱き締められた…



『愛莉…』


名前を呼んだ後、何も言わずただ翔は私を抱き締めるだけだった。

少しして翔が私を離しそのまま何も言わず出て言った。




変な翔…

一体どうしちゃったんだろう?

そう思いながら下着を脱ぎ風呂場へ入りシャワーを出し髪と身体を洗った。

うちの家の匂いとは違うボディソープにシャンプーとコンディショナー…


湯船に浸かりひたすら私は海莉の事を考えた。


翔には忘れる様に…


そう言われたはずなのに…



私は海莉の言葉が頭から離れるなくて…
忘れる事も出来無くて…


また涙が出そうに成った。



きっと海莉は私以上に苦しかったんだ…

そう思うと私はなんて姉なんだと自分で自分を追い詰めた。




お風呂から上がり髪をバスタオルで拭き下着を付け翔のTシャツを着た…

やっぱり変…


膝近くまである服…

首回りも肩も全てにダブダブ…

ブカブカ過ぎる…