嫌なアイツ





グレーの色の犬が牡のカイザー。

クリーム色の犬が雌のジュリア。


と翔は紹介してくれた。



二匹とも私と海莉に直ぐに懐いてくれた



翔は私に奥の部屋に来て欲しいと言ったけど私は拒否した。


行ってはいけない…

観てはいけない物がある…


そう感じたから…



私は饗庭さんと海莉の所へ戻るよ!

と翔に言うと翔は…



無理矢理、私の手を引っ張って奥の部屋へと歩いて行く…


部屋が6室に分かれてて一体この家はなんだ?と思ったけれど…

私は翔に手を引かれたまま一つの部屋の前に立たされた。



『扉を開けて中に入って…』


私の背後で翔が私に言った。



私は返事が出来ないでいると…


翔は自分の手でドアノブを回し扉を押してドアを開けた。

私は目をつぶってしまった…

背中を押され中に入った。


目を開ける勇気が無くて立ってると…



『愛莉?目を開けてくれるかな?』


その言葉に目を少しずつ開けると…



!!!!!!!!



『そっ!俺の寝室だよ!ここなら由良や海莉ちゃんに邪魔されないで二人でゆっくり出来るから…』


翔はそう言った。