嫌なアイツ






下に降りて行き…


リビングに入り…



母に着替えた事を告げると…


「まぁ~!やっぱり着物を着て正解じゃ無いの!ワンピースなんかより断然いいじゃ無いの!」

と褒める母…


「貴女も師範なんだから…。本来は着物を来て作業しなくちゃいけないのに…」

ブチブチ言う母を…




こんなかたっ苦しい着物なんか着て作業なんて出来ません!と母に言うと…



「安曇流の名は愛莉貴女が継ぐの!その意味は解ってる?」



はぁ~
またその話?

もう聞き飽きた…



私は妹の海莉に継がせればいいじゃないの!

と母に言うと…


「海莉ではダメなのよ…愛莉は何回、同じ事を私に言わせるの?」


はぁ~
もう嫌だ…


双子で生まれた私と海莉…


海莉も同じ師範の資格を取った。


母曰く…


私と海莉の感性が違うらしい…

どうでもいい事なのに…

継ぎたい方が家を継げばいい…

私はそう思ってたから…



海莉だって家の事を手伝いたい一心で師範の資格を取ったのに…


なんで海莉の事をちゃんと観てあげないのか?母に疑問を感じる私だった。