放たれたのはマテバの357マグナム弾、そしてヴィオラからは火蜥蜴に乗った少年の姿の精霊、サラマンダー!

勇猛果敢でガキ大将みたいなその火の精霊は、リィの射撃の腕も相俟って、射線上で霸龍闘の撃った弾丸と一体化!

炎を纏った弾丸となり。

《いっけえぇえぇえぇえぇええっ!》

T-90の分厚い装甲をも貫通!

「ば、馬鹿な!そんな馬鹿な!」

ほうほうの体でコクピットからウルチェノフが脱出した直後、T-90はたった二発の弾丸で大爆発を起こした!

拳銃だけで戦車をも破壊する。

これが番のエージェント、霸龍闘とリィの実力。

「本部、こちらエージェント霸龍闘」

霸龍闘が右耳に付けた無線機を通じて報告する。

「テロリストのアジトを制圧完了、多数の武器を押収。尚、武器商人のニコライ・ウルチェノフの身柄を現場で確保。護送準備願う。俺達はこの後、ランチに向かうので許可願いたし」