リィの事情聴取(ドリアードの蔦で脇の下をくすぐり続ける)によってもたらされたテロリストからの情報によると、ノヴォシビルスク市の郊外にある廃工場に、彼らのアジトがあるという。

ここに密輸用の武器を保管しているのだそうだ。

「定番のカラシニコフ系銃器、RPK軽機関銃、イズマッシュ・サイガ12散弾銃辺りか」

「武器と言っただけで、銃器だけとは限らないわ」

霸龍闘の言葉に、アリスカが返す。

「このアジトを押さえれば、テロリストの武器密輸ルートを叩く事が出来るかもしれない。啓太…エージェント啓太にも同行してもらうわ」

早速別件で行動中の啓太を呼び出そうとするアリスカだが。

「いいよ、アリスカ局長」

霸龍闘とリィは踵を返し、インフィニティ・セクターの指令室を出て行く。

「俺達が絡んだ案件だ。俺達だけで処理する」

「でもエージェント霸龍闘!貴方は無鉄砲だから!」

つい本音が出てしまうアリスカに。

「大丈夫…」

リィは静かに言った。

「無鉄砲な霸龍闘のホルスターが、私の役目…」