『（なんて奴だ！私の炎も、イギーの鼻でも、気が付かないなんて！）ポルナレフ！イギー！危ない！』
『どうしたの！アヴドゥ………』
『あれ…？アヴドゥル…？どこに、行ったの？いやああぁっ！！』

水の音がする。これは夢、かしら。私と、イギーと、あと…知らない男性が、一人いるわ。
なんで、こんな夢を…。
「………レフ！…ナレフ！ポルナレフ！起きてくれ！頼む！」
ああ。夢に出てきてたあの人が私を呼んでいる。でも、私は独りぼっちなはずなのに……。
「………ん…。ここは…？」
見知らぬ場所。見知らぬ顔。この人は、一体誰なんだろう？
「おお!!ポルナレフ！目が覚めたのか！私だ！覚えているだろう？」
そういうと、その人は私のベットに腰掛けた。
私は返事に困った。この人のことは知らないし、もしかすると、敵なのかもしれない。
そう考えると、ジョースターさん達が危ないと考え、私は『シルバーチャリオッツ』を出し、剣先をその人に向けた。
「お、おいおい。ポルナレフ。なぜシルバーチャリオッツを出すのだ？私は…」
「ごめんなさい。私、貴方のこと覚えてないし、貴方のことを敵だと疑っているの。名前を教えて。」
ああ。そんな。ポルナレフが私のことを忘れるなんて。しかし、チャリオッツは記憶があるようで、ポルナレフと私の方を見て、キョロキョロしている。ポルナレフは、ジョークでも言っているのだろうか。チャリオッツが剣を向けるべき相手はどれかと、剣先を定められていないようだ。沈黙が走り、しばらく経つと扉が開きジョースターさんが入ってきた。
「ポルナレフ！目を覚ましたのか！良かった…。アヴドゥル。少し話がある。こっちへ。」
ポルナレフの心配をしたかと思ったら、次には私に話がある、か。