俺はたまに仕事をサボって行く場所がある。
そこは工事が何かの理由で中断されて誰も来ないた途切れた道路だ。

そこにギターをもって行ってこっそり弾き語るのが唯一の趣味だった。

その日も仕事をサボって朝からその場所に来ていた。

そして1時間はたったかと言う頃、後ろに女の子が立っていた。
黒髪でスラッとした人だった。

目が合った、これは凄く恥ずかしい。
早く消えてくれと心の底から思った。

その後帰るのも恥ずかしいのでギターだけ弾いていた。
30分くらい経ち、流石にもういないだろと思い振り返るとまだ居る。

話しかけてくる訳でも無く後ろに居るだけ、少し怖くなって帰った。

家に着いてその子を思い出し、一体あそこで何をしていたのか考えていたが結局分からなかった。
そしてその日は眠った。

また一週間たった頃、仕事の帰りにあの場所へ行きギターを弾いた。
夜の暗闇の中でギターを弾くと自分がカッコ良く思えて気持ちが良かった。

そして帰り際にまたあの子が居た。

俺は流石に怖くなった、もしかして幽霊ではないのかと。
でもこの場所は気にっているし、来れなくなるのは嫌だった。
俺は挨拶だけしてみる事にした。

「こんばんわ」
すると女の子からも「こんばんわ」と帰ってきた。

なんかホッとした。
そしてその日も帰ってその子は何をしていたのかと考え、眠った。