本当は。





「俺は男と喋ってるお前しか見たことねぇ」


「何それ。あたしが男好きみたいな言い方じゃん」


「そうなんじゃねえの?
隣の席の男といちゃつきやがって」


「…ああ、トモくん?」


「トモ?誰だそれ」



「石川智也くんだよ!
課題見せてくれる、ほんっとーーに優しい子。誰かさんと違って!」



「あーっそ!んじゃそいつと付き合っとけばいいじゃん」


「分かったよ、分かりましたよ!!」


「ふん。勝手に付き合っとけ、ばか」