ピリリリリリっ

朝六時、ケータイのアラーム音がピタリと止まる。 

むくりと起き上がる一つの影。少女は囁く。


「また嫌な1日が始まった」


私、神楽 美琴は、星影高校2年生。

母、父、姉の家族構成で、私は双子の姉の神楽 美桜と比べられている。

『姉にできて私には出来ない』常にそんなレッテルをはられ続けている。


確かに私は、勉強も運動も容姿も平凡で、姉には劣る。
だからといって何故虐げられなければならないのだろう。

まぁ話はこの辺にしてあのうるさい母親が起きてくる前に着替えてリビングに行こう。