✩凛side✩

なになになに…!!

教室の前に野球部いっぱいいる!!


なんか、楽しそう!

そう思って、いつメンで話している輪を抜けて私はドアの窓から廊下を眺める。


でも特にこれと言った事はしてない…


……ん??

みんなの視線が私に刺さるような…?

気のせいか、うん、気のせいだよねきっと。


「あ!凛!ちょっとそんなところにいないで戻って来なさい!」


私の事をまるでペットのようにいつメンのなかの1人が呼ぶ。

「はぁーーい」

私はそう返事して教室のなかに戻った。


「もー、凛。あんたもしや自覚なしだな??」


私はそう言われた。


「ん?なにが??」


「今、教室の前にいっぱい人いるじゃん?」

「うん。」

「凛も興味しんしんで見に行ったじゃん?」

「うん。」

「あの人達はね、うちのクラスのある女の子を見に来たんだよ?」

「うん。」

「それが、凛だよ。」

「うん。……うん?!」

「ちょっと、一瞬自覚あるのかと思ってびっくりしたじゃない。」

「いやいやいやいや、え?あ、それでさっきみんな私のことみてたの??」


「そう。」

「へー……」

「……」

「…なんで??」
私がそう言った瞬間

ズゴッ
っと言うと音がぴったりなリアクションをされる。

「「あんたが、可愛いからでしょうが!」」


「いやいや、可愛い子なんて他にもいるじゃん」

「「そうだけども!」」

「だけども??」

はあ…と、みんなが呆れる。

「んー、凛、凛はね、可愛い、野球してると言う理由が主にで、野球部にモテるんだよ。」


「えーー、そんなの初耳だよ。」

「じゃあさ、いままでにそんな経験ないの??」

「……」

「あるんだ?」

「1回だけ…、いや、2回くらい…」

そう言うとみんなの顔が面白そうと言っているのがわかった。

「ほうほう、詳しく聞かせてもらいましょうか。」