片付け終わり、ベッドで休んでいたときだった。
「…誰かいるのか?」
声が聞こえたと思ったら、扉の方から姿を現した。
しかし、あたしはその人を見て固まってしまった。
「…あ!やっと起きた〜!遅いよ、航汰さん!」
あたしは言葉が出なかった。
…だって、まさか会えるとは思ってなかったから。
2年ぶりの再会…
あたしの幼なじみ、天城 航汰。
「…あれ?どうしたの、2人とも?」
「…久しぶり。航汰」
「あぁ。…瑠子、元気にしてたか?」
「うん」
「…えぇ!?2人知り合いなの!?」
「うん。幼稚園の頃からの幼なじみなの」
「幼なじみ…!?」
「…2年ぶりか?」
「そうだね!すっごくびっくりした!」
「俺もだよ」
航汰はしばらく見ないうちに、すごく大人っぽくなっていた。
…そして、カッコよくなっていた。
そんな航汰に少しドキッとしてしまった。
あの頃の想いが蘇りそうだった。
…航汰は、あたしの初恋の人だから。
でも、もうその恋は終わったんだ。
高校の卒業式のときに、想いを伝えられず諦めたんだ。
…後悔の残ったバカなあたし。
あたしはあのときのことを思い出していた。
…航汰は覚えてる?