「でも、最年長として俺がこの家のオーナーの役目はしてるかな」
「そうなんですか?」
「あ、自己紹介が遅れたね。俺は芹沢 涼。歳は26。都内の旅行会社で働いてるよ。よろしくね」
「はい!よろしくお願いします!」
芹沢さんはニコッと微笑んだ。
爽やかで優しそう。
頼りになるお兄さんって感じ。
「…あ!もうこんな時間だ!ごめんね、俺はこれから仕事があって…」
「すみません、忙しいときに来てしまって…」
「大丈夫だよ。他の人たちにも家にいると思うから。あと、部屋は二階に上がれば分かると思うよ」
「ありがとうございます!お気をつけて!」
芹沢さんは手を振って家を出た。
…素敵な人だな。