手首にカッターナイフを当てて思いっきり手前に引いてみた。


痛みはあったが心臓のほうが痛くて手首の痛みはそれに比べるとそうでもなかった。


思ったより深く切れた皮膚からは真っ赤な血が流れてきて俺の服を赤く染める。


念には念を入れてもう片方の手首にも同じくらいの傷を入れた。



けど全然意識ははっきりしていて思ったんだ。



俺死ねないんだ。



って。



血はやがて止まってしまった。


ちょっと貧血気味にはなったが死ぬまではいかなかった。




そのあと九州から遥々こっちに来てくれた両親にこれを見られて怒られて病院に連れて行かれた。