中学2年生の夏の、私は夢生と出会った。

夢生は親の転勤で転校してきたらしい。
最初はそこまで関心をもっていなかったが今は私にとって大きな存在である。


私はあまり友達が好きじゃない。
なんか話についていけないし一緒にいるとなんだか疎外感を感じてしまう。
それでも一緒にいたのは、1人になる勇気がなかっただけだ。

はぁ、今日も疲れた…。
友達付き合いって慣れないなぁ…。

そんな私をいつも介は見ていたらしく
「大丈夫か?冴えない顔しやがってw」

そういうと介は私のほっぺを引っ張った。

「いたいな!もぉーなにすんの(`´)」

「そんな顔してたらかわいい顔が台無しだぞ!」

「な、何言ってんの…///」
そういうこと普通言っちゃうのかよ!
このどアホ!

「何照れちゃってんだよーw」

「別に照れてないしっ…///」

「らしくないぞ!なんかあったら俺に言えよな!」
そういうと介はにかっと無邪気な笑顔を見せた。
介には話さなかったがたぶん理由はわかっているのだろう。

ずるいよなぁ…

昔から一緒にいるからだろうか。
いや、それ以上に…友達といるより介といる方が心が落ち着いた。

「介っ…!!」

「ん?なんだ?」

「あり…がとね。」

「お、おう…///」


介は目をそらしながらそう答えた。
顔が少しだけ赤く見えたのは夏だからだろうか。