「おかさん、おはよ…」
「あら、彩凪(さな)、おはよう。
また寝坊かしら?」
「あ、うん…。また起きられなかった…。」
「いつもだものねぇ。遅刻しないように行きなさいよ?」
「はーい…」
ご飯を食べ終え、歯磨きをし、私は
「いってきまーす」
と家を出た。
すると…
となりの家から食パンをくわえたイケメン…?が「ちこく、ちこくーー!」と言いながらこちらへ向かってくる。
ぶつかりそうになったが私は凄まじい勢いでよけてやった。
朝から遅刻しそうだというのにこんなアホなことをしているのは私の幼なじみで隣の家に住む介(たすく)だ。
登場シーンからしてアホにみえるが実は
どアホである。
しかし、私の苦手なことはなんでもできる。つくづくムカつくやつである。
「あ、彩凪!一緒に行こーぜ!」
介とはだいたい朝から一緒だ。
「あ、うん。いいよ。あと、君は食パンくわえて走る立場じゃないよ。」
まったく。朝からやかましいやつだ。
「それもそうだな…じゃあ、彩凪にやるw」
そういうと私に食べかけの食パンをくわえさせた。
「んぐっ…。食べかけいらないし!///」
う、嬉しくなんかないんだからねっ//(棒)
「いいから!ほら、走んないと遅刻すっぞ!」
そういうと、私の手を引き介は走った。
こうして私、飯倉彩凪(イイクラサナ)と
私の幼なじみ、赤石介(アカシタスク)の一日が始まる。
食べてわかったけどこれサンドイッチだ…
なんかめっちゃ美味しい…
朝はサンドイッチ派に心が揺らぎそうなくらい美味しかった。