キミはまるで海のようで


ぼんやりと西島くんのメノウはいったいどんな意味があるのだろうって考えていたら、あっというまに放課後になってしまった。



「りーん!行こ行こ!」



南さんが元気よくわたしの腕をつかんで体育館の方へと、走り出した


「ま、待って早いって!南さん」



本当に元気な人だなぁ……みんなから、人気あるのわかるな




体育館へと南さんに半ば引きずられながら思った。


そっけないわたしの返事に、他のクラスメイトは次第にわたしに話しかけなくなった。それなのに、南さんは毎日のように話しかけてくる。南さんのまわりにはいつでも友達がいた



……南さん、どうしてわたしを遠ざけないんだろう



わたしがわざと南さんって呼んでるのわかっていて、何も聞いてこない。ただ、毎日笑っている




そして、それを嬉しいって思ってる自分がいる……ダメだ、南さんのためにももっと強くならなきゃ…





「こっちこっち!」



わたしは南さんに連れられて、更衣室へと入ってジャージに着替えた後、もうすでに練習している男子のもとへ向かった



ドリブルの音が聞こえる


そこには、まぶしい西島くんがいた