授業が始まってもわたしは上の空だった
真希と西島くんつきあってるのかな…
真希はこの学年で唯一のバスケ部のマネだし、西島くんが名前呼びしててもおかしくない
……なに考えてんだろ、わたし
今気づいた
別に西島くんが南さんをなんと呼ぼうが関係ないじゃん…
なのに、忘れられない
朝日に照らされた、西島くんの涙と青いメノウ。あの朝のことが、あの海が、そして西島くんが心に焼きついて、離れない。
整ったカオに、長めのさらさらな茶髪。南の島の青い海みたいな、メノウ
あなたが流した涙は何?あの朝、誰のために泣いて、何を思ってメノウを投げようとしたの?
聞かせてよ
西島くんがわたしに一週間前の教室で言った言葉…わたしも、あなたを知りたいよ…
恋なのかな?わからないけど、ひとつわかることがある。
わたしは、ただ綺麗だって思ったんだ。朝日と涙と海があんなに似合うひとがいるなんて
あなたが流した涙の意味をわたしはしりたかった