「ねえ?どーなの?」

「俺的には結構頑張って言ってみたけど…
 卒業したら結婚したいなあ~って…
 ゆっ、由衣はどう!?」

「………」

「ん?由衣?」

「……………グスッ…」

「え?泣いてんの?」

「ぢーがーヴ…グスッ…な゛い゛で…ズズッ…な゛い゛…」

「えっ?なんて?おじさん耳遠いから聞こえなーい。」

「も゛ー…グスッ…」

「わかってるよ。ちゃんと聞こえてる。だから…」

さえぎるように由衣は言う。

「だがら゛…う゛れじいのー…りょうがぞんな風に思ってでぐれてるなんで…
 思ってな゛かったがら…」

「いきなりごめんな。俺、前からいおういおうと思ってたんだ。
 やっと言えた。」

「ありがどう…りょう…だいず…ずき…」

「俺は大豆好きぢゃねーよ。」

「大好きな゛ーの!!」

「わかってるって。」

「う…ん…」

俺は由衣の目を見て言った。

「…結婚してくれますか?」

「…はい゛…よろごんで…」

「由衣、化粧崩れてまぢきっしょーい!」

「うるちゃいわ゛!!みんで!」

「またかんでるし…」

俺はこの日、由衣の誕生日にプロポーズをした。

この日、俺達が世界で“愛し合ってる”と言う言葉が似合う

カップルだと思った。

その後、俺達はひとつになった。

俺は何度も名前を呼んだ。

愛しくて愛しくて…

絶対に幸せにしたいと心から思った。

絶対に守るって心から思った。