蓮side
今日は体調が良かった
そして、神様が俺の味方をしてくれた
あの日は俺にとって忘れられない一日だ
麻衣を初めて見たとき、色の白さ、艶やかな髪、ほのかに淡いピンク色の唇、そしてなにかに吸い込まれていきそうな瞳
全てに惹かれた
だから声をかけずにはいられなかった
そしたら彼女は少しためらってから小さな声で「……麻衣。」と答えてくれた
その日から一週間、俺は体調が悪くて中庭には行けなかった
そして、一週間後中庭に行った
彼女は少し笑顔でいろいろ話すことができた
彼女もまた、多分辛い過去を背負っている
そして、彼女は俺と同い年だった
だからか、話も弾んで俺には苦痛でしかない病院生活も楽しくなっていった