「ちょっと、こっち来て!」
その声にはっと我に返ると、
仁王立ちで怖い顔をした翔大君が立っていた。
私は言われたとおりに翔大君の方に向かいながら言った。
「あんなの冗談だから…、うわっ!」
手が届く距離まで近づいた瞬間、
翔大君は私の腕を強く引っ張り抱きしめた。
「…ちょっと?!翔大君、離し…」
「したの?!雅春さんと!
俺なんか最初に抱きしめた時も暴れたくらいだったのに!」
「あれは…!あんな不審な人にいきなりだったら誰だって暴れるでしょ?!」
「雅春さんはカッコいいから良いの?!
こんな風に抱きしめられて、チューされた?!」
…チューって。。。
なんだか母親が誰かに獲られて、
やきもちを妬いてる小学生の相手をしてる気分だった。
恋愛にみえないのは
これも19歳と32歳の年の差のせいだろうか…?
そんなことを考えていると
翔大君の抱きしめる腕に力が入った。

