振向くと20代そこそこの幼さの残る顔で
タイトめスーツを着こなした男が
爽やかな笑顔で私を見つめていた。


「この通りがそうですけど…」


私たちの立ってる通りが歌舞伎町通りだった。

相当な田舎者か、ホストの勧誘だな、
と面倒くさいと思ったのが顔に出たのか
彼はさっきの爽やかな笑顔とは正反対に
いたずらっ子のようにニヤリと笑った。