雅春さんはまるで懺悔でもするかのように
身体の胸のあたりで自分の手を握り締め、続けた。

それは、まるで寒さで凍えた手を
自分で温めているかのようだった。



「そしたら、プロポーズもできないまま、

数か月後に彼女は別の人と結婚してしまったんだ。」



雅春さんは小さく笑うと、また続けた。



「情けないよなぁ、

呆然として追いかけることもできなかった。」



「ただ、一人ずっと取り残されて、

身動きすらできなかったんだ。」




痛いほど解ってしまう。


そう思ったら、雅春さんを抱きしめていた。