それからすぐ分娩室を出て手を合わせてベンチに座る彼女の両親に話し、深く頭をさげた。 両親は泣きながらも「ありがとう」と言ってくれた。 その言葉の意味をこの時の俺にはわからなかった。 ただひたすら彼女が亡くなったという事実を受け入れるので精一杯だった。 彼女の葬儀を全て終えた時 彼女の両親に一通の手紙を渡された。 封筒には 「パパへ」 と書かれていた。