それから1日、2日、1週間と
時間はすぐにすぎていって
気づけば5月の下旬。
クラスではグループみたいなのが
できちゃってる。
私はといえば……友達が
1人できた。
「ねえねえ、名前なんていうの??」
「お友達になろうよ!!!!」
ひとりだった私に話しかけてきた
彼女の名前は大原美華(おおはらみか)
こんな暗い私に話しかけて
きたの、みかくらいだよっ !
友達ができて嬉しかった。
毎日一緒に居るようになって
学校が楽しいって思えるようになった。
美華は今日、風邪でお休み…
てことで1人の私は非常階段にいる。
入学式の時に見つけた場所なんだけど
意外と綺麗だし落ち着くんだよね。
1人で階段に座ってたら
?「ねぇ、なにしてんの?」
いきなり知らない男の人から声をかけられた。
「っっ?!?!?!」
びっくりして声もでない
?「っっぷっはははははは!」
え?何?
?「今すんごい顔してたよ?」
え?!いきなりきたと思えば
何なのこの人!そもそも誰なのっ?!
でも、今気づいた。
この人、すっごい綺麗な顔。
私は思わず見入ってしまった。
?「そんな見んなって笑
そんでなにしてんの?」
「わ、私はここで休んでただけです。」
?「ふーーん。」
ーーーードキッとした。
だって、 あなたがあまりにも
悲しそうに笑うから。
でも、すぐ普通の笑顔に戻って
?「俺もここ良く来るんだ~
ね?俺達友達になろーよ」
それは突然で、
私は何もいわずに
頷くことしかできなかった。
?「よし!じゃあ明日の昼休みも
ここでお話しようね!!」
そう言うと彼は居なくなってしまった。
えっと、なんだっけ?
私、あの人と友達…になったんだよね。
名前…何て言うんだろう…。
その日はずっと"非常階段の彼"が
頭から離れなかった。