「諒ちゃん!」


私は隣の家に住んでいる諒ちゃんが昔から大好きだった。


いつも諒ちゃんは優しくて、かっこよかった。


そんな諒ちゃんを好きになって、もう10年近く。


ねぇ、諒ちゃんは私のこと好きじゃない?


ううん、きっと諒ちゃんは私のことを「女の子」として、見たことがないと思う。

でも、いつか好きになってもらえるように頑張るよ。




「美桜!」


そう私の名前を呼んで笑顔で微笑む諒ちゃん。


諒ちゃんはこのキラキラの笑顔を誰にでも見せてる。


だから、私はいっつも独り占めしたいって思うんだ。


時々気持ちが溢れると、


「諒ちゃん大好きっ!」


って私は諒ちゃんに言う。


でも、諒ちゃんの答えはいつも決まってる。


「俺もだよ」


当たり前みたいにそう言うけど、諒ちゃんの「好き」は、「幼なじみ」としてだから。




いつか「女の子」として好きになってもらえますように……