「その方が君もいいだろうと思って」

北大路が言い返した。

櫻子は手元にある紙を見つめると、
「わかりました」
と、呆れたように息を吐いた。

「じゃあ、待ってるから。

都合が悪い日があったら、また連絡をしてね」

北大路は手を振ると、櫻子の前から立ち去った。

彼の後ろ姿を見送ると、
「ふーん」

櫻子は手元にある紙を見つめた。

それをコートのポケットに入れると、櫻子もその場から立ち去った。

「さて、と…後少しで計画は終了だわ」

そう呟いた後、櫻子はニヤリと笑った。