Is you is or is you ain't my baby?

翌日。

櫻子は待ち合わせ時間の30分前にエレベーターで最上階から1階へと下りた。

「行ってらっしゃいませ、檍様」

ベルボーイが頭を下げてあいさつしてきたので、櫻子は会釈をするとホテルを後にした。

早いもので、世間は正月からバレンタインデー一色に包まれていた。

(ホント、こう言うイベントにはミーハーだこと)

櫻子はやれやれと息を吐いた後、スターバックスに足を踏み入れた。

ホットのカプチーノを頼むと、カウンター席に腰を下ろした。

「ふーん、来週からは新作が出てくるのか…」

売り切れになる前に飲みに行こうかと思いながら、櫻子はカプチーノを口に含んだ。

スマートフォンを見ていたら、
「アッキー?」

その声に視線を向けると、隣でマグカップを持っている京極が立っていた。