Is you is or is you ain't my baby?

朝貴の後ろ姿を見送ると、小梅に視線を向けた。

小梅は藤本と目があうと、妖しく微笑んだ。

「今日は編集者との打ち合わせで出版社に出かけていたんだ」

小梅はピンク色の唇を動かした。

「近くまできたから、せっかくだから顔を出そうと思ってね」

そう言った小梅に、
「ああ、そうですか」

藤本は返事をした。

女性客が小梅にスマートフォンを向けている。

小梅の写真を撮ろうとしているのだろう。

それに気づいたと言うように、小梅は女性客に妖しく微笑んだ。

彼女はポッと顔を紅くさせると、すぐに目をそらした。

その様子に藤本はなるほど、と納得した。