Is you is or is you ain't my baby?

窓際のテーブル席に座っている小梅は、メニューを見ながら丁寧に朝貴に注文をしていた。

一言で言うならば、小梅のその色気は“妖しい”と言った方が正しいだろう。

小梅の躰から放たれている妖しさに朝貴は飲み込まれているのか、彼女からの注文を聞いていないようだった。

「あの人、モデルさんかな?」

「でも見たことないから新人かも」

あちこちのテーブルからヒソヒソと話し声が聞こえたが、小梅はそれを気にしていないようだった。

「…で、お願いね」

小梅が注文を言い終えたので、
「えっ…ああ、本日のケーキセットですね!?」

朝貴が注文の確認をした。

「ケーキセット?

私はフォンダンショコラとハニーラテを、と言ったはずなんだが」

小梅は不思議そうに首を傾げた。