自室に入ると、
「ホント、えらそうなんだから…」

そう呟いた後、息を吐いた。

ベッドのうえに置いてあるスマートフォンを手に取ると、チカチカと画面が点滅していた。

京極からメールがきていた。

『今会社を出たところ、連絡が遅れてごめんね

なかなか荷物の整理が終わらなくって…

それよりも会場が決まったよ

地図を添付しておくから

それから今週の日曜日にデートがてら、一緒に買い物に行かない?』

京極から送られてきたメール内容に英恵はクスッと笑った後、返事を作成した。

「半年間、あっという間だったな…」

英恵は呟いた。